晒してみる。
大学の友人と、「パイ」というお題で書いてみた。後悔している。
因みに、ある小説の二次創作という形になっている。これならあげてもいいかな、と思った。
香ばしい匂いがオーブンから漂う。
ある国の東のほうにある、小さな村の小さな家でのことだった。
「もうすぐ焼けるけど、林檎は嫌いか?」
嫌いでも食べてもらうけど、と女が笑った。
「…作る前に聞くべきだろう、普通」
まぁ嫌いではないが、と男は笑わなかった。
「仕方ないだろう、作ってる途中にお前が来たんだから。でも食べられるものでよかった」
あの人は甘いものを食べないし、と女が呟く。
「…俺が来なかったらどうするつもりだったんだ?」
一人で食べきれる量ではないが、と男が言った。
「あの人は食べなくても、あの人の相棒は食べるから」
林檎もそろそろ限界だったし、と女が答えた。
「なら俺は食べない方がいいんじゃないのか?」
「いいんだ。できたてを食べてもらった方が嬉しい」
女はそう言ってオーブンを覗き込み、焼き上がったパイを取り出して切り分けていく。
「…何年ぶりだろうな。お前がそうやって台所に立っているのを見るのは」
女の背中を見ながら、男が言った。
「さぁな。別れてからだから、5年ぶりじゃないか?」
背を向けたまま、女は答えた。
5年…。その時間は男にとって長くもあり短くもある時間だった。
「あいつとは…一緒になったのか?」
それは、男にとって答えてほしいものでもあり、答えてほしくないものでもある質問だった。
5年前に別れてから、頭ではずっとそうなっているだろうと思っていた。心では、そうなっていてほしくないと思っていた。
「あの人と?馬鹿言うなお前」
しかし、返って来たのは予想外の答え。
「お前が行った後、あの人にそのことを言ったら怒られたよ。私はお前のことを待つべきだと言って、相手にもしてもらえなかった」
「…そうか」
男はそれだけしか言えなかった。その先の一言を言っていいのか分からなかった。
「ああ。だからお前、責任取れよ?」
「……何のだ?」
女は皿に盛ったアップルパイを持ち、泣きそうな笑顔で振り返って答えた。
「お前のせいで婚期を逃した。責任を持って私と一緒になれ」
あとがき
途中まで適当に書いてたのに、いつの間にか恋愛話というか再会話になってた。
何だこれ…orz
元ネタ分かった人、友だちになりましょ~(笑)
あと1日。
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